2022.6.21
自転車ロードレースは、チーム戦です。
レースには、各チームから5〜6名程度が出場し、100名近い選手たちがヨーイドンで一斉に走ります(※)。勝つのは、その中でたった1人。自チームからその1人を出すために、各チームは念入りに作戦を練り上げて、総力を上げて戦います。
コースの特徴やレース当日のコンディションなど、さまざまな要因から、チーム内でいちばん優勝を狙えそうな選手を「エース」に据え、チームメイトはエースを勝たせるためにアシストします。エースとアシストというと主従のようなヒエラルキーをイメージするかもしれませんが、それぞれが役割をしっかり果たすことが勝利には欠かせません。一人ひとり自分の役割に責任と誇りを持って、チームの栄光のため走ります。
※出走選手数はレースによって異なります
自転車ロードレースの用語に「逃げ」「集団」といった言葉があります。
「集団」は言葉通り、たくさんの選手が固まって走っている状態を指します。その集団から飛び出して、少人数で先行するのが「逃げ」です。
どのタイミングで逃げるのか、誰が行くのか、集団で追いついて吸収するのか、そのまま逃がすのか…各チームの思惑が絡み合います。
逃げと集団の差が大きく開けば、逃げ切り勝ちが決まる場合もあります。通常は、集団に吸収されてはまた誰かが逃げる…を繰り返し、ハラハラドキドキの駆け引き合戦が続きます。
風の抵抗が鍵を握る自転車ロードレース。先頭を走れば大きな負担となり、体力が削られます。そのため、エースが力を温存できるよう、チームメイトがエースの前で走ってアシストするのがセオリーです。
レース終盤の勝負どころを前に、集団前方へ上がろうとペースアップする場面で、アシスト役の選手は最後の力を振り絞ります。3年前の広島クリテリウムで、ヴィクトワール広島のある選手は、先輩選手に「あそこまで俺が引っ張ります。あとはお願いします」と告げ、先輩を先導して集団前方へ追い上げたあと、力尽きて後方へと沈んでいきました。
そんなドラマが、そこかしこで起こっている自転車ロードレース。漫画に負けない感動があります。
エンジン音などがないため、100名近い集団で走っていても比較的静かです。
聞こえるのは、チェーンが回るシャーッという音、ギアチェンジするカシャンカシャンという機械音、そして選手の息づかい。上り坂などは苦しそうな表情も間近に見ることができます。
当然、選手たちにも観客の応援がダイレクトに届きます。
2018年の広島クリテリウムでは、レース序盤に落車(転倒)して骨折したにも関わらず、地元ファンの声援に励まされて完走した選手がいました。中央森林公園でのレースでも、足が攣ったまま、アップダウンの激しい難コースを何周も走り続けた例がありました。あなたの応援が、選手たちを走らせる大きな力になるのです。
2022年7月9日開催の広島トヨタ広島ロードレースは、1週12.3kmのコースを10周して行われる123kmのレースで、3時間を超える長丁場となります。
長距離・長時間に及ぶ自転車ロードレースでは、選手たちは走りながら飲んだり食べたりするのが当たり前。カロリー消費が激しいハードな競技のため、適切に「補給」を行わないと「ハンガーノック」と呼ばれる極度の低血糖状態に陥って、ただ走れなくなるどころか命に関わることさえあります。
水やスポーツドリンクのほか、コーラなどを飲む選手もいます。
食べるのは、エナジーバー等のほかジャムを詰め込んだパンなども。ヴィクトワール広島は、広島銘菓・もみじ饅頭でおなじみの「やまだ屋」の提供により「桐葉菓」を補給食として使用しています。
観戦中に、選手たちのゴクゴク・モグモグタイムを見かけることもあるかもしれません。
走りながらウィンドブレーカーを脱ぎ着するのもよく見る光景。海外のレースでは、走りながら用を足すこともあるとかないとか…。まさに、眠る以外なら何でもできるようです。
SPタイムズ株式会社では、ヴィクトワール広島と大朝交通と一緒に初心者の方でも自転車ロードレースの観戦の楽しさを知っていただきたい、交通などの問題で観戦が難しい方にもっと気軽に応援に参加いただきたいという思いから7/9のヴィクトワール広島のホーム戦で観戦ツアーを開催いたします!
詳細はこちら
まだまだ、参加者募集中ですので一緒に応援に行きましょう!
協力:ヴィクトワール広島