2023.2.22

【広島エフ・ドゥ】武田選手・寺本選手お疲れさまでした。

2月5日(日)、フットサルF2リーグの広島エフ・ドゥは今季最終戦を迎え、16戦7勝7敗2分の5位で2022-23シーズンを終えました。

試合終了後、今シーズン限りでの引退を表明している武田侑也選手と寺本芳希選手にお話を伺いました。

最終戦の観客席には武田・寺本選手へのメッセージが掲げられていました。

試合後、会場出口近くでファンを見送った武田・寺本両選手。ねぎらいの言葉をかけたり、一緒に写真を撮ったりするファンの列は、1時間以上も途切れることがありませんでした。2人がとても愛されている選手であったことが伺えます。

武田侑也選手

徳島商業高校時代はサッカー部に所属しインターハイなどにも出場経験がある武田選手。J2徳島ヴォルティスで1年間プレーしたあと、社会人生活を経て、22歳のとき徳島RAPAZ(ラパス)でフットサル選手としてのキャリアをスタートさせました。

「チームを立ち上げるときで、引っ張る選手になってほしいと言われました。四国で1位のチームにはなったんですが、全国大会では0-5とか0-7でボコボコに負けて…。フットサル界は、関東、関西の順に強いチームが多いので、どこまで通用するのか知りたくて、(移籍先として)関東のチームを探していました。広島エフ・ドゥからも誘っていただいていたんですが「関東でやりたいので」と一度は断って、でも熱心に誘っていただいたので、必要とされていると感じて(移籍を)決めました。27歳のときです。監督もチームメイトも含めて知っている人が一人もいないところに来ましたが、楽しくてそのまま続けてきました。今はファンの人が声をかけてくれますし、広島の人はあたたかくて、居心地がいいと思います」

引退を決めた理由には「いろんな要素がある」という武田選手。そのうち一つが、トップカテゴリーで戦いたいという変わらない思いでした。競技を始めた当初から常にF1リーグを目指してきましたが、33歳となり現状と未来を客観的に分析した結果の決断だったようです。

「年齢的なことと実力的なことを考えて、目指しているものにたどり着かないなと思ったので、引退を決めました。正直、F2では長くやれるとは思います。ただ、自分の目的とか目標を考えたらそうじゃないのかなと。

引退後は、フットサルを普及させるための活動をしていくつもりです。イベント等でも、コロナの関係で現役選手はなかなか出づらいところもありますが、今後は感染対策さえしっかりすれば出やすくなると思うので、そういったところでもフットサルや広島エフ・ドゥに還元したり恩返ししたりできればと思っています。

(広島エフ・ドゥ在籍の)7年間を走りきれたのは、ファンやスポンサーの皆さんのおかげです。関わってくれた全ての方のおかげで、自ら決断して引退できることができて幸せだと思います。皆さんにいろんな形で感謝を伝えられるようにしていきたいと思っているので、これからもよろしくお願いします」

寺本芳希選手

小学1年生で始めたサッカーを吉備国際大学1回生まで続け、2回生からフットサルに転向したという寺本選手。4回生のとき広島エフ・ドゥへの加入が決まり、学生プロとして華麗にデビューを飾るはずでしたが、1年目は前十字靭帯断裂、2年目はシーズン開幕前に半月板損傷に見舞われて試合に出場することはできず、その後も度重なるケガに泣かされました。

「3年目も、膝をかばって足首を痛めたり…。4年間チームに在籍しましたが、まともにプレーできた期間は1年もないかもしれません。(引退に関して)ケガは1つの原因ではありますが、25歳になったときどの立ち位置にいるのかで(進退を決める)というのは決めていました。日本代表を目指していたので、そのためにはF1でプレーしてステップアップしていかなければいけなくて、去年の3月末にセレクションを受ける予定だったんですが、コロナのせいで受けられなくなって…。その時点で、今シーズンで最後にしようと決めて、監督にも伝えました」

“テラモトシート”のアイディアが浮かんだのも、その頃だったそう。毎試合、数席を確保してお客さんを招待する取り組みで、「初観戦の方」や「応援していただける方」「ペアシート」など応募条件をそのつど変えながら、年間40席ほどを用意しました。

「プレー以外で恩返しできることはないかと思って考えました。フットサルを見てもらって、好きになってもらうきっかけになればと思って。きっと思い出にもなるじゃないですか。テラモトシートで見た、っていうことが」

最終戦のテラモトシートには、「いちばんの応援団」だというご両親を招待。
島根から駆けつけ、熱心に応援するお2人の姿が印象的でした。

自ら幕引きを決め、体のケアやトレーニング、練習、広報活動などできることを全てやって、この1年を全力で走り切った寺本選手。最後は涙ぐむ場面も見られたものの「皆さんのおかげで笑って終われた」と、清々しい表情で4年間のプロ生活を振り返ってくれました。

「充実していたとは思います。プロフェッショナルということが少しでも理解できたかなと。応援してくれる方々のために準備して試合に臨むというメンタリティは、すごく自分のためになったと思います。

今は、起業するために行動を始めています。僕も多くの人と出会ってたくさんの経験をして今の自分があるので、子供たちが何かしら没頭できるものを見つけられればより幸せになれると思って、きっかけづくりになるような体験を提供できればと。

4年間、悶えていました。ずっと暗闇の中で、目標だけ見えているけど道がない状態でしたが、皆さんの応援が1つ1つの灯火となって足元を照らしてくれました。すごく力になりました。心の底から感謝しています」

リーグ戦は2月5日で終了しましたが、3月11〜19日には「JFA第28回全日本フットサル選手権大会」が開催され、広島エフ・ドゥも参戦します。武田・寺本選手が有終の美を飾れるよう、引き続き応援しましょう!

☆広島F・Doオフィシャルウェブサイト
https://www.hiroshima-fdo.net
☆JFA第28回全日本フットサル選手権大会(JFA公式WEBサイト)
https://www.jfa.jp/match/alljapan_futsal_2023/

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みんなで広島エフ・ドゥを応援しましょう!
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取材・筆者:きたのまゆみ
【プロフィール】
ライター、東京都荒川区出身
在京中はスポーツを主なフィールドに、雑誌、新聞やウェブなどで取材・記事執筆。
広島移住後は、約2年間にわたりヴィクトワール広島のチーム運営スタッフとして企画広報を担当。現在は、タウン情報誌やウェブを中心に活動中。

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